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行こう、新しい世界へ。
パイヨミです。
さてさてさーて。今回はドラマ『全領域異常解決室』第9話~最終話のあらすじと事件の詳細をご紹介していきたいと思います。
天石門別神のサプライズから人間の愚かさによって月読命まで失う羽目になった全決の面々。これだけ神を失い、もはや修復の糸口はあるのかと思わされる展開ですが、第9話では天石門別神の正体である興玉雅が窮地に立たされます。
局長の宇喜之民生は、本当に裏切り者なのか?
なお、ドラマ全体の見どころを紹介した記事、第1話から第8話までを解説した記事と時系列順にご用意してますので、本記事を読む前にご覧いただくと、さらに理解が深まるかと思います。
いつも通り、正式なサブタイトルはやたらと長いため、こちらで要約したものとなります。ご了承ください。
それでは、どうぞ。
前回までのあらすじ
過去に起きた出来事について、興玉雅から説明を受けた雨野小夢。彼女こそ全決の室長であり、天宇受売命という神の一柱でしたが、ヒルコによる襲撃で神に関する記憶を失ってしまいました。
彼女の命を救った月読命は娘を自殺に追い込んだ人間たちへの復讐のため、ヒルコに協力して神々に対する裏切りを行います。
そんな彼女も再び人間の手によって絶望を与えられ、最後は自らその魂を葬りました。
天石門別神の正体が興玉雅だと知った寿正は、局長の宇喜之を使って彼の消滅を企みます。果たして興玉はこの窮地をいかにして脱するのか。
第8話「最重要神の危機」
あらすじ
佃未世の死により、警察で事情聴取を受ける興玉。彼女の送信履歴に「天石門別神は興玉雅」という文面を見た彼はヒルコに正体が知られたことを察し、すぐにその場を立ち去ります。
全決本部に戻ると、待機していた宇喜之に背後から呪布を貼られそうになりますが、それに気づいて応戦した興玉は、彼が呪符によってヒルコに意識を乗っ取られていることに気づきます。
揉み合いの末に神器・天之加久矢の矢尻で身体の一部を刺された興玉は、出血が止まらず絶体絶命の危機に陥りますが、そこへ豊玉、芹田、コビーが到着。
興玉は自身が天石門別神であることを彼らに伝え、ヒルコの最終目的が自分を消滅させて神々すべてを黄泉送りにすることだと説明します。
「わざと死んで逃げようとしたら、雨野を殺す」
興玉を脅して遠隔操作を解くヒルコ。正気に戻った宇喜之は急いで緊急会議を招集しようとしますが、それを制止した興玉は雨野の命を救うため、この場を何とか生き延びてヒルコを捕える必要があると訴えます。
警視庁にいた雨野は佃未世の発信履歴を見てすぐさま興玉に連絡。応答したのは宇喜之で、彼がヒルコによる襲撃を受けたことを知らされます。
迎えにきた芹田の車に乗り込んだ雨野は、興玉を救うためにとある人物のもとを訪れます……。
天之加久矢の矢尻
天之加久矢の矢尻とは高天原に対し反逆の意思があったとして、高御産巣日神が天若日子を殺すために使用した矢です。
作中では少しの傷でも出血が止まらなくなる神器として、興玉雅や雨野小夢を襲撃する際に使用されました。
事件の真相
病気を治す力があるとして、建速須佐之男命のもとを訪れた雨野と芹田。スサノオは現在、父親にDVを受ける少年・佐野速男に転生しており、酒を買いに(盗みに?)行かされるところで雨野と会い、彼女の熱意に押され全決に同行します。
一方で佐野と話す雨野の姿を監視カメラの映像で確認していた寿正は、SNSにメッセージを投稿。
”人類を選別して新たな神々を誕生させるため、まもなく無数の屍が出る”といった内容でしたが、その投稿の直後に人々の眺めるスマホの画面が一瞬歪んだように見えたので、何らかの仕掛けを施しているようです。
見事に興玉の傷口を塞いだ佐野。急いで帰宅しようとする彼に雨野も同行するつもりでしたが、神々は互いの日常に干渉できない決まりがあり、仕方なく彼女は名刺を渡します。
興玉も回復し、直毘吉道のもとを訪れた全決の面々。佃未世が全決本部にいることを教え、警察が動くよう誘導した人物がヒルコだとして彼に情報の開示を求めますが、すっかり信用を失ったようで黙秘を貫かれます。
会話の最中に直毘の髪の毛を採取した興玉は、全決本部に戻ると呼び出しておいた一言主神の変身能力で直毘になりきってもらい、情報提供者を知る荒波から直接聞き出すことに。
単身で警視庁を訪れた一言主神。興玉からイヤホンで指示を受けながら荒波に探りを入れ、情報提供者が寿正であることを突き止めますが、彼に偽物の直毘だと見抜かれてしまいます。
事情を説明するため荒波を全決本部に呼びつけた興玉は、彼に神の力を実際に体験してもらい、小学校の同級生だった大月比呂佳の話を持ちだして協力を依頼します。「神なんて信じてたまるか」と突っぱねる荒波ですが、きっと協力してくれるんでしょうね。
計画の首謀者である寿に会い、直接ケリをつけると言い出す興玉。コビーに頼んで毒薬を手配していた彼は、いざという時は速やかに自害するという条件で作戦行動の許可をもらいます。
豊玉、芹田と寿の居所へ向かった興玉。目の前に姿を見せた彼は、本部に残った雨野との連携により寿がヒルコではないことを見破ります。
本物のヒルコのもとへ案内するよう脅迫する興玉でしたが、待ち伏せていた寿の武装勢力によって返り討ちに遭い、3人は拉致されてしまいます。
雨野は荒波に協力を求めるべく急いで警視庁を訪れたものの、そこにいたのは二宮のの子だけ。
佐野速男が父親の暴力によって意識不明になり、病院に運ばれたことを知らされた雨野が青ざめた表情を浮かべていると、二宮は突然不可解なことを言い始めます。
こんなことは今までに何度も味わってきた。神様が人間を甘やかすから、世の中が腐っている。今こそ愚かな人間たちを選別し、新たな世界を作らなければならない。
別の場所では、パソコンのモニターに映し出されたメーターを最大値まで上げる寿の姿が……。すると街でスマホの画面を眺めていた人々は、突然正気を失ったように次々と自殺していきます。
恐らくマインドコントロールの一種かと思われますが、向かいのビルで人が降っている描写は、かなり恐ろしかったです。
彼女の発言によりヒルコの正体が二宮だと勘づいた雨野でしたが、突然署内で銃声が鳴り響き、廊下に駆け出します。
辺りはピストル自殺を図った警察官の死体で溢れ、動揺する雨野。背後から近づいた二宮は、「お前には新しい神になる資格がある」と言って首筋に呪符を貼り付け、彼女の意識を奪います。
「行こう、新しい世界へ」
そう言って歩き出す二宮と、それに続く雨野。
そして、次回へ続きます。
建速須佐之男命
建速須佐之男命は、高天原から追放された荒ぶる神。出雲でヤマタノオロチを退治したことで有名です。作中では病気平癒の能力を持っています。
一言主神
一言主神は「古事記」に登場する神の一柱で、別の誰かに変身する能力を持っています。雄略天皇が葛城山へ鹿狩りに行った時、天皇一行と全く同じ恰好の一行が向かいの尾根を歩いているのを見たと言われています。
・ヒルコの正体は二宮のの子だった!?
・捕えられた全決メンバーの行方は……。
・雨野は神の力を取り戻すことができるか?
最終話「答えは、神のみぞ知る」
あらすじ
街中で自殺者が相次ぎ、政府は全決がヒルコと深い関係にあると断定して強制捜査に入ります。本部に残った局長の宇喜之も連行され、全決は機能停止状態に。
とある雑居ビルの中で目を覚ました興玉、豊玉、芹田。拘束された彼らの前に姿を現した寿は、自身がヒルコから最初に選ばれた人間であることを語った。テクノロジーを駆使して神々を探し出すことを依頼された彼は、神のいなくなったその後の世界を託すとヒルコに言われていた。
全決の読み通り、居場所を特定した神を呪布で操り、記憶を読み取って次の標的を探っていたヒルコ。大月比呂佳を操った際に現在の全決の全貌を知り、天宇受売命を見つけ出すに至った。
その後は寿が不老不死の薬の試薬に着手すると共に、高周波の音波によって暗示をかけるSNSアプリを開発。一定時間それを聞き続けた者は自殺してしまう。何て恐ろしいもん作るんだって話ですね。もはや神を超えてそう。
とあるホールに運ばれた興玉たち。そこでは神候補と思われる人々が観覧席に腰かけながら彼らを眺めています。
「これよりヒルコ様が現れてすべての神々を消滅する」と寿が宣言したところで、二宮のの子が登場。神候補たちは配られた不老不死の薬を全員で服用し、二宮は興玉の前へ。
このまま事戸渡しを行い、始末に移るのかと思われましたが、彼女は興玉を別の場所へ移動するように指示します。慌てて二宮に駆け寄った寿が首筋を確認すると呪符が貼られており、彼女がヒルコに操られているだけの存在だと気づきます。
自分たちの前に姿を現さないヒルコに反感を覚えた神候補たちですが、そのような傲慢な態度に失望したと語る二宮(ヒルコ)。その直後、神候補たちは次々に口から血を吐き、倒れていきます。
不老不死の薬かと思われた薬は実は毒薬で、この場にいる愚かな者たちも端から選別対象だったことを彼女は明かします。
倒れた寿は所持していた銃で二宮を撃ちますが、すぐに起き上がった彼女は逆にその銃を奪って寿を始末。神候補の全員が息絶えたのを確認して歩き出そうとしたところ、銃で撃たれた身体に限界を感じたヒルコは興玉に呪符を貼り、遠隔でヒルコのもとへ移動させる手段を取ろうとします。
あと一歩で興玉が呪符を貼られそうになったその時、宇喜之が登場。実は連行された彼は一言主神が変身した姿で、この場所は千里眼の能力を持つ市杵島姫命に探し出してもらったそうです。
さらに彼は戦力として京都全決の室長・日野克己(溝端淳平)と同じく京都全決の戦闘要員・大和田光男(真壁刀義)を同行してきました。
日野克己は炎を操る神・火之迦具土神、大和田光男は海の神・大綿津見神で、豊玉毘売命の父親である大綿津見神の活躍により二宮が連れていた手下たちを一掃。どさくさ紛れに現れたコビーは豊玉に駆け寄り、痛み止めの治療を行います。
手下を失って完全に孤立したヒルコはスマホの画面に拉致した雨野の映像を出すと、興玉だけで全決本部へ行くよう命令して遠隔操作を解きます。
京都全決の2人はすぐにそちらへ向かうつもりでしたが、興玉はそれに反抗し、自分だけで本部へ向かうことを告げます。それを良しとしない日野が力づくで彼を止めようとしたところ、興玉の意思に賛同した宇喜之、豊玉、芹田、コビーが立ちはだかり、神同士の戦闘へと発展。
宇喜之の本気が、ルフィのギアセカンドにしか見えんのだが。
全決の仲間が京都の2人を引きつけている間に本部へ向かう興玉。そこには椅子に縛られている雨野と、もう一人の姿が……。
火之迦具土神
火之迦具土神はイザナギとイザナミとの間に生まれた炎の神です。出産の際にイザナミの陰部に火傷ができ、これがもとで死去。怒ったイザナギに十拳剣・天之尾羽張で首を落とされました。
詳しい説明はありませんでしたが、作中では炎を操って攻撃ができるみたいです。
大綿津見神
大綿津見神はイザナギとイザナミとの間に生まれた海の神霊です。海底の宮殿に住み、海の幸や農の水を支配する神。豊玉毘売命を含め、四人の兄妹がいます。
作中では塩のようなものをばら撒き、それを凝固させて飛び道具のように使用していました。
事件の真相
雨野のそばにいたのは、内閣審議官の直毘吉道でした。彼は呪符によって操られているだけだと雨野が教えてくれますが、興玉は彼こそがヒルコの名を語った人間・役小角だと見抜きます。
飛鳥時代に生きていた彼は人魚の肉を食べ、不老不死の力を得て現代まで生き延びてきました。
本部でヒルコに襲撃を受けた後、興玉は犬神の毛を使って直毘を試していたのですぐにそうだと分かったわけです。それにしても、間違ってたら黄泉送りもんの重罪だろ……。
正体も知れたところで武力制圧しようと試みた興玉でしたが、神通力を身につけた役小角は圧倒的に強かった。あっという間に無力化された彼は呪符を貼られ、直毘が額に手を添えます。
事戸渡しをされそうになる興玉。そこへやって来たのは荒波でした。一人で行くと言っておきながら、最後は人間に頼ったわけですね。
下手な演技で駆け引きをするも、銃で腕を撃たれた直毘は激昂して荒波を吹き飛ばします。首を絞め殺そうとする彼を見ながら焦った雨野は、そばに落ちていた”呼び出しの鈴”を拾って呼び出しの儀式を行います。
天石門別神の意識を呼び出した雨野。過去の記憶と共に意識が通った興玉は自ら呪符を剥がして正気を取り戻します。
直毘に飛び掛かる興玉。荒波を含め3人での乱闘状態になり、マウントを取った興玉が直毘の首を絞め落とすことに成功。「人間舐めんな」という捨て台詞と共に荒波が手錠を掛けます。
こいつも一応、人間やけどな……。
直毘との戦闘中に雨野の事戸渡しを解くことは不可能であることを聞かされていた興玉。悔しそうに号泣する彼を優しく抱き寄せながら、雨野は納得したように微笑みます。
事件が収束し、すべての企みは寿正によるものだったと世間に公表した政府。直毘は人間であることから人間の司法制度で裁かれることになり、神の存在を知った人間はすべて事戸を渡されることが偉い神々の間で決定したようです。
一命を取り留めた二宮は入院状態でしたが、警察の取り調べを受けている様子からヒルコの協力者であったことは確かなようです。せっせと藁で何かを作りながら、ヒルコが口にしていたのと同じことをぶつぶつと話しています。
その藁はどこから入手したのかねぇ……。
事件を解決した全決本部では、晩餐が開かれました。和気あいあいと過ごす時間も束の間。立会人の日野(腕を怪我しとる。負けたんだな……)が見ている前で、雨野に事戸渡しをすることに。担当したのは興玉で、額に手を添えながら事戸渡しを唱えます。
次のシーンでは街中を歩く雨野と、反対側から彼女の方へ向かって歩く興玉の姿が映ります。
言葉を交わさずにすれ違った2人ですが、その直後にポケットから”呼び出しの鈴”を取り出した雨野は、それを眺めてから再び前へ向き直ります。
さらに最後のシーンでは、もぬけの殻になった二宮の病室が映されます。ベッドの上には、藁で作られた小舟が……。
そして、物語は終わります。
こりゃ色々と気になるぞ。
最終話を考察
まさかのどんでん返しが起こった最終話でした。個人的にいくつか気になった箇所があったので、考察案件として記述していこうと思います。
あくまでも私個人の意見なので、正解というわけではありません。
呼び出しの鈴はなぜ使えた?
興玉は呪符で乗っ取られた状態。さらに荒波は神通力で絞殺されそうになっている状況で”呼び出しの鈴”を発動させた雨野。
なぜ”呼び出しの鈴”は反応したのか?
これは恐らく、事戸渡しの解釈の誤りによるものかと思われます。
本来、事戸渡しは人間に用いるもので、神に関する記憶を消去するために使用されます。それは神にも有効で、事戸を渡された神は記憶と共にその力を失うと思われてきました。
ですが、これまでの歴史で神に事戸渡しを行った前例はありません。ヒルコが初めてそれを実行し、事戸を渡された神はその状態で器が滅びると、魂が消滅してしまうことが判明しました。
今回の神隠し事件において確定している事項は、事戸渡しによる記憶の消失と、器の死亡による魂の消滅(正直、これも怪しいけど)。だからこの場合、神に事戸渡しを行うと記憶が失われるものの、神の持つ本来の力そのものが失われた訳ではない、と解釈するしかないような気がします。
神の力を失ったわけではなく、使い方を忘れているだけ。神の魂そのものは封印されている状態に近い可能性があるわけです。それゆえ過去の出来事について説明を受けていた雨野は、土壇場で呼びだしの力を発揮できたのかもしれません。
一応、もう一つの可能性として、雨野と興玉の絆があまりに深いものだったため、呪符を貼られた身でありながら鈴の音で奥底の記憶を呼び覚まし、自力で正気を取り戻した。
というのも考えられますが、これはちょっとご都合主義が過ぎる気がしますね……。
興玉はなぜ呪布を剥がせた?
呼び出しの鈴により、自力で呪符を剥がした興玉。彼女が呼び出したのは、興玉ではなく天石門別神でした。
この点から推察できるのは、興玉という名前で身分を偽っていた天石門別神は、2つ目の魂として1つの肉体を共有していたのではないかということです。
物語の終盤で興玉雅が天石門別神であることが判明しましたが、「じゃあ本物の興玉神ってどこにいるの?」と私は疑問に思っていました。
興玉雅は、最初から興玉神だったんじゃないでしょうか。彼は善悪を見抜く能力を備えていましたから、少なくとも興玉神としての力を保有していたのが分かります。
その身体には必要に応じて天石門別神の魂が降臨し、黄泉送りの儀式を行っていた。
この考え方なら、興玉神の魂が呪符によって乗っ取られていた場合でも、呼び出しの鈴の力によって現れた天石門別神の魂が身体を動かし、呪符を剥がすことができるわけです。
雨野が鈴を持ってる理由は?
最後に会った時に雨野と興玉は無言ですれ違いますが、雨野は呼び出しの鈴を持っており、興玉もかけていたサングラスを外して何やら意味ありげに彼女を見つめています。
もしかして、事戸渡しをしたフリをした?
私がそう考えた理由は、事戸渡しを実行するシーンで、興玉の指先がアップで映されたからです。
そのカットで彼は、人差し指を頭部からやや離しているように見えました。もしかすると事戸渡しは、指先のすべてが対象に触れていないと発動しないのではないか。
これまで額に手を添えるという説明しかなかったことから、その可能性は考えられます。
では、なぜ興玉はそんなことをしたのか?
恐らく直毘との戦闘中に雨野が呼び出しの能力を発動させたことで、彼女の中に天宇受売命の魂がまだ残っている可能性を感じたのでしょう。興玉はこれから長い時間をかけて二人で協力し、彼女の魂を目覚めさせるための手段を探るつもりなのかもしれません。
単に寂しいからそんなことするような人(神?)にも思えませんし、何か意図があるとすればそれしかないように思いました。
まぁ、単純に雨野が何か大事なもののように思えたので見つめていた。という可能性も大いに考えられますが、それだとロマンがないわね。
二宮が脱走した意味は?
最後のシーンで病室から姿を消した二宮。まんまと事戸渡しを逃れたわけですが、これは一体何を意味するのか?
一つは、単純に第二のヒルコとして生きるためにこの場から逃げ出した。という捉え方。
個人的にはこの説が有力な気もします。ヒルコが両親に捨てられた際に乗っていたという藁の舟を製作してベッドに残したことから、意思を引き継いだとも取れます。
そしてもう一つは、実は二宮のの子が本物のヒルコだったのではないかと、そんな思わせぶりなエンディングを作った可能性です。
佐野速男が意識不明で病院に運ばれたことを雨野に伝えた際、「こんなことは”今までに何度も味わってきた”」と二宮は話していました。
そして入院中に警察から取り調べを受けた時には、「なんで警察を裏切ってまでカルト集団に?」という質問に対し、「人間を甘やかしてきた神々へ、私からの警告だ」と答えています。
これらの言葉は、捉えようによっては彼女が神であることを示唆しているようにも感じられます。
幾度に渡り転生しているから、人間による愚かな行いを”今までに何度も味わってきた”。
自分を捨てて好き放題に人間を甘やかしてきた神々に修正を加えるため、同じく神である”私から警告”を行った。
ですが警察をしていれば心を痛めるようなひどい事件は”何度も経験します”し、神に警告を行うのはなにも神に限った話ではありません。現に人間である役小角は神に対して警告を行いました。
恐らくは藁の舟を残したことから本人かもしれないと視聴者にミスリードさせるのが目的で、やはりヒルコの意思に賛同し、引き継いだと考えるのが妥当かと思われます。
もし本物のヒルコだったら、それはそれで大歓迎ですけど。
まとめ
いかがでしたか。
ヒルコの正体が最後までどんでん返しで見逃せない展開でしたね。
京都の人たち、わざわざ来たのに速攻でコテンパンにされて出番が少なかったのは残念ですが、宇喜之さんのギアセカンドはマジで格好良かった。
今作はミステリー好きの人にも、超能力系が好きな人にもぜひおすすめの作品です。
予告編
予告編を紹介しておきます。
配信情報
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これは本当に名作なので、もしまだ観たことがないという人は是非ご覧ください。
無事に最終回を迎えることができました。『全領域異常解決室』の特集は今回の記事で終了となります。これまでシリーズの記事を面白く読んでくださった方々には大変感謝しています。
また面白い作品があれば特集を組んでいきたいと思いますので、気が向いた時にまた足を運んでくれると幸いです。
それでは、また。
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