映画『レオン』のあらすじは?マチルダの12歳とは思えない怪演技。

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こわいさ。パイヨミです。

レトロシリーズ第6弾!
『レオン』は何度観たことか。

今さら語るほどでもない気もするけれど、私にとっての定番が他の人にはそうでないかもしれない。

だからこそ、語らねばならぬ。

風と共に去りぬ。なんて。

『レオン』とは

『レオン』は1994年に公開されたフランス映画で、監督・脚本を手掛けるリュック・ベッソンにとってはハリウッド初監督作品となります。

制作陣の予想を上回る大ヒットとなり、主演のジャン・レノやナタリー・ポートマンが一躍脚光を浴びました。

主な登場人物
・レオン・モンタナ – ジャン・レノ
・マチルダ・ランドー ‐ ナタリー・ポートマン
・ノーマン・スタンスフィールド ‐ ゲイリー・オールドマン
・トニー ‐ ダニー・アイエロ

あらすじ
舞台は1990年代前半のニューヨーク。
ある日、麻薬密売組織によって家族を皆殺しにされた12歳の少女マチルダは、顔見知りの隣人であるレオンに助けを請い、命を救われる。
彼が一流の殺し屋であることを知ったマチルダは、大好きだった弟の仇を取るため、殺しの技術を学びたいと申し出る。
しぶしぶ引き受けたレオンのもと、共同生活を始めた2人は始めこそぎこちない様子だったものの、やがて心を通わせていく……。

“殺し屋 × 少女”という奇妙な組み合わせですが、優しくて無垢なレオンと、大人びた少女マチルダの交流にはどこかほっこりさせられます。

それだけに、幕引きは切ないものとなりました。

対象的な2人

レオン

レオンの生活は、毎日が同じ繰り返し。
部屋にこもって家事やトレーニングを行い、植物を愛で、気晴らしにクラシック映画を観る。

穏やかな雰囲気を持つ彼はおよそ悪人とは程遠い人柄に思えますが、殺しの腕前は超一流。

現在の仕事についた理由や、過去にどのような人生を送ってきたのか劇中で語られることはなく、画面に映る彼が私たち視聴者にとっての全て。

それゆえレオンという存在を等身大で捉えることができ、彼の人柄をダイレクトに受け入れることができるのかもしれません。

読み書きなどの教養はなく、それを交渉材料にマチルダと契約を結ぶことになりますが、12才の少女に教えられながら頑張って勉強する姿は、殺し屋というイメージからのギャップがとても愛らしい。

マチルダ

レオンとは対象的に、マチルダは少女というには恐ろしく成熟した発言を連発するキャラクターとなっています。

素行の悪さを指摘されると反発するような幼稚さを持ち合わせているものの、恋について語る様子や、レオンに初体験を迫る大胆な姿などは大人の女性さながらの色っぽさ。

後に”不快な側面がある”と作品について語ったナタリー・ポートマンですが、鑑賞した当時の私は彼女のカリスマ的な演技にひどく魅了されました。

スタンスフィールドという名悪役

麻薬取締局の捜査官であるスタン。

背後で麻薬組織と繋がっており、物語の序盤でマチルダの家族を惨殺した張本人。

どこからどう見ても悪役そのものである彼が、実は捜査官という設定がまた、世の中が腐っていることを象徴しているように思えました。

役を演じたゲイリー・オールドマンは私の大好きな俳優のうちの一人で、この人の演技が本当に素晴らしい。

麻薬でラリった雰囲気に、おしゃれな身のこなし、頭のキレる悪者という役柄がピタリとハマっていて、見ているこちら側もあまりの恐ろしさに心がざわざわしてしまいます。

マチルダにとっての復讐相手で、憎むべき存在として登場しているはずなのに、その演技が上手すぎて逆に惚れ込んでしまうほどのお方。

例えるなら、ドラゴンボールでいうところのフリーザ的存在でしょうか。

復讐の末路

レオンとマチルダの共同生活はどこか充実していて、このままずっと続けばいいとすら思えてしまうような、穏やかでかけがえのない日々だったと思います。

ですが、マチルダの目的はあくまでも弟の復讐であり、平和な時間がいつか壊れてしまうのは当然の流れでした。

ある日家族を殺したスタンが麻薬捜査官であることを突き止めたマチルダは、単身で捜査局に乗り込むものの逆に捕まってしまいます。

彼女が置き手紙を残していたおかげでレオンが無事に救出しますが、殺しの手口からスタンに正体を見破られ、逆にレオンの元を襲撃に訪れます。

危険を察知したレオンは何とかマチルダを逃がします。けれど激しい籠城戦の末に自身は重症を負い、その場からあと少しで逃れられそうだったところをスタンに背後から撃たれてしまいます。

とどめを刺すべく近寄ったスタンに向け、「マチルダからだ」と言って拳を伸ばしたレオンは、握りしめていたグレネードピンを手渡し、相手を道連れに自爆して彼女の復讐を完遂します

託された想い

一人ぼっちになったマチルダ。

レオンの雇い主であるトニーの元へ向かうと、彼が自分のためにお金を残してくれていたことを告げられます。

その話には関心を示さず、殺し屋として雇ってもらえるようお願いするマチルダでしたが、トニーに一喝され、レオンが残したお金を毎月少しずつ渡すと言われてその場から立ち去るよう促されます。

通っていた学校の寄宿舎を訪ねた彼女は、レオンの形見である植木鉢を庭に植えた。

「根が地面についていないことが同じだから」と、根無し草である自身と同じ境遇の観葉植物を友人だと以前に話していたレオン。

その思いを汲み、土に植えてあげることでマチルダは彼にとっての安住の地を提供したのかもしれません。

「もう安心だよ、レオン」と呟き、その場を立ち去るマチルダ。

彼女もまた、レオンと過ごした時間を糧に前へ進むことを決意したのでしょう。

殺し屋になることを望んでいた彼女でしたが、今後どのような人生を歩んでいくのか。

先行きは不安ですが、レオンの想いを胸に、立派に成長してくれることを願うばかりです。

まとめ

ちなみに監督のリュック・ベッソンは、マチルダが大人になった姿を描いた続編を企画していたそうですが、大人の事情により頓挫したようです。

見たかったような、お話にならないくらい平和に過ごしてもらいたかったような……。

少なくとも、上映されれば必ず観てしまったでしょうね。

いかがだったでしょうか。

切ないながらも、心にグッとくる作品でした。

配信情報


映画『レオン』は上記の他にも複数のサブスクで配信されているようです。興味を持った方はぜひご覧になってみてください。

それでは、また。

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