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おいしいと言ってくれ。
パイヨミです。
『白と黒のスプーン~料理階級戦争~』シリーズ第3弾!
さて、今回は第5ラウンドの第2ミッションである無限調理地獄を解説したいと思います。
個人的には今番組で最も熱いバトルであったと思われる、無限調理地獄。
ネーミングから厳しい戦いになることは間違いないと思われましたが、ここまで勝ち抜いてすでに満身創痍の出演者の方々にはかなりきつかったことでしょう。
第1ミッションではチェ・ヒョンソクさんがありえないミスを犯すほど疲れが見えていましたし、他の料理人たちも長時間の撮影による疲労と寝不足でコンディションは最悪だったはずですが、それでもやはり、一流の底力は素晴らしい。
なお、第1ミッションの内容を解説した記事もありますので、興味を持った方はそちらも合わせてご覧になることをオススメします。
合わせて読みたい
▶『白と黒のスプーン』トップ8は?第5ラウンドの1位通過は誰か。
極限状態の中で生み出される斬新な料理には、感動すら覚えるほどでした。
それでは、どうぞ。
無限調理地獄とは
無限調理地獄はその名の通り、残りが1名になるまで調理し続けるミッションです。
制限時間は30分。ペク・ジョンウォンさん、アン・ソンジェさんの審査員2名がそれぞれの料理を試食し、1度のターンで1名が脱落します。
限られた時間内で調理をするほか、スタジオ内の冷蔵庫や食材庫から必要分の食材を調達する必要もあるので結構な重労働です。
そのうえ、今回のミッションは指定の食材を必ず使用することになっており、それによってバトルの難易度が跳ね上がっているわけです。
そして、指定の食材は豆腐。
様々な料理に使われる印象ですが、メインに添えるにはあまりに貧弱に思えてしまいます。
私の中では、パッと浮かぶのが麻婆豆腐くらいなんだが……。
出演者の方々も困惑した表情を浮かべる人ばかりだったので、やはり難しい食材なのでしょう。
トリプルスターさん曰く、西洋料理のシェフは豆腐を扱う機会がなく、不利なんだそうです。
勝ち残ったのは誰?
ミッションが始まる前は「6品作れば良い話でしょ?」と考えていた私ですが、見ていくうちにどれほど楽観視していたことか気付かされました。
いつ脱落者に選ばれるか分からない状況。緊張と安堵の繰り返しで、肉体の疲労に加え精神的にも追い込まれていく。
まさに地獄と呼ぶに相応しいミッションでした。
できることなら全ての料理を詳しくご紹介したいところですが、長くなり過ぎてしまいますので今回はターンごとに脱落した方の料理と、個人的に印象に残った一品を解説していきます。
第1ターン
今回のバトルにおいて、審査員の2名は事前に審査基準を話し合っていました。
評価の優先順位は以下の通り。
1.豆腐料理と言えるか。
2.創造性はあるか。
3.完成度はどうか。
テーマの豆腐が主役かどうかを最も重要視している点を踏まえ、みていこうと思います。
各料理人の作った品
チェ・ヒョンソク | ミラネーゼ風の麻婆豆腐 |
エドワード・リー | 松の実 アボカド 豆腐のスープ |
チョン・ジソン | 黄金豆腐 |
チャン・ホジュン | がんもどき あんかけ |
料理する変人 | 豆腐のひじき和えのマグロ巻き |
トリプルスター | ゴマ豆腐ドレッシングのサラダ |
おまかせ1号 | 豆腐餃子 |
脱落した料理人
チェ・ヒョンソク:ミラネーゼ風の麻婆豆腐
ミラネーゼとはオッソブーコ・アッラ・ミラネーゼの略で、ミラノの郷土料理。リゾットの上に牛スネ肉をのせ、ソースをかけた料理です。
サフランリゾットに焼いたラム肉を乗せ、その上に麻婆豆腐をかけるという異色の創作料理。イタリアン×中華の組み合わせですが、チェさんは以前にもこの料理を作った経験があり、合わなさそうに見えて絶妙に合うらしいです。
正直、かなり美味しそうでした。
独特の味わいで、口の中で渦を巻くように調和しているとアンさんは評価しました。
けれど味がどうというより、今回の審査基準は1番に豆腐を生かせているか重視することを審査員たちは決めていたので、最も豆腐の存在感が薄かったこの一皿が脱落ということになりました。
第1ミッションで2位を獲得した優勝候補が最初に脱落するという番狂わせにより、他の料理人はさらに気を引き締めなければならないと思ったことでしょう。
ちなみに韓国では、試食時にアンさんが球体を描くように両手を動かす姿が『NARUTO』に登場する螺旋丸のようだと話題になり、ネットではGIFアニメが出回ったそうです。
螺旋丸をこねながら満面の笑みを浮かべる姿から、まるでアンさんがチェさんを成敗するような構図だという冗談でしたが、その後のインタビューでアンさんは猛烈に否定していました。
そりゃ、誰も本気にはしていないさ……。
印象的だった料理
チャン・ホジュン:がんもどき あんかけ
制限時間残り数秒で仕上げた一皿。日本人としてはやはり、日本の伝統料理を表現してくれると気になるものですね。
潰した豆腐に刻んだ野菜と海藻、きのこなどを入れて味付けし、揚げる。揚げた際のインサートが異様に美味しそうでした。
手間のかかる料理で、短時間に仕上げるのが難しいようですが、他に思い浮かばなかったらしい。
さすがに日本料理店を営んでいる方なので、非常に完成度の高い品だと審査員の2名からも高評価を得ていました。
また、料理とは関係のないことですが、チャン・ホジュンさんが食材庫に向かう際の走り方が個人的にはとっても可愛いかった……。
第2ターン
各料理人の作った品
エドワード・リー | 焼き豆腐とホタテ |
チョン・ジソン | 豆腐点心 |
チャン・ホジュン | 枝豆豆腐グラタン |
料理する変人 | 干豆腐の春巻き |
トリプルスター | 豆腐の挟み揚げ |
おまかせ1号 | 豆腐チゲ |
脱落した料理人
チョン・ジソン:豆腐点心
ハルビンで食べたパオズを応用。
小麦粉を練った生地に水切りした豆腐と長ねぎを入れ、少ない油で揚げる。
あっさりとした仕上がりを目指して作った料理ですが、あまりに味が薄かったのか「豆腐が生地に隠れて味の面で惜しかった」とオブラートに包んだ感じでアンさんが評価しました。
直前に審査員の2名がおまかせ1号さんの豆腐チゲを試食していたことも、少なからず影響があったかもしれません。
これまでの貢献から考えると残念な結果ですが、確かに何だか物足りない雰囲気はありましたね。
制限時間が限られていると、やはりこういう事態は起きてくるものか。
印象的だった料理
料理する変人:干豆腐の春巻き
春巻きって好きなんです。個人的に。
豆腐を新しい方法で調理したと話す変人さん。タネは豆腐、豚肉、エビ、ホタテなどのすり身で、皮まで豆腐を使っているところが粋ですね。
パクチーを添え、ライムを絞ってあるそうですが、これは絶対に美味いやつだって思いました。
エスニックな雰囲気なんですかね。ぜひ食べてみたい。
審査員のペクさんも「君は何者なんだ?」と問いかけるほどに驚いたらしく、もはや店で出せる味だと評価していました。
「直感で料理する」と答えていた、料理する変人さん。君はニュータイプなのか?
第3ターン
このターンは調理過程を省いており、情報が希薄です。
各料理人の作った品
エドワード・リー | 燻製豆腐と鴨 |
チャン・ホジュン | ピスタチオ白和え |
料理する変人 | 豆腐のシーザーサラダ |
トリプルスター | クロソイの豆腐チゲ |
おまかせ1号 | 豆腐の春菊和え |
脱落した料理人
おまかせ1号:豆腐の春菊和え
春菊の香りが淡白な豆腐を引き立てている一皿。
シンプルながら真心を感じさせる味でしたが、創造性の面で他の料理に引けを取っていた。と審査員からの評価でした。
おまかせ1号さんは手際の良さと味の安定感から常に高いクオリティの料理を提供してきましたが、やはり創造性という面において今回の対決は不利だったようです。
印象的だった料理
エドワード・リー:燻製豆腐と鴨
豆腐を燻製し、エッグヨークソースとカモ肉を合わせた料理。
エッグヨークソースって私は聞いたことなかったんですが、調べてみると卵の黄身だけを塩で味付けして混ぜたものらしいです。
豆腐をジャスミン茶で燻すことにより、豊かで深みが増すそうですが、ジャスミン茶で燻製にした豆腐とはどういうものか非常に気になります。
「豆腐だけで立派な一品だ」とペクさんも評価していました。
第4ターン
各料理人の作った品
エドワード・リー | 豆腐ブロックコチュジャンパスタ |
チャン・ホジュン | 豆腐すき焼き丼 |
料理する変人 | トッカルビサンドイッチ |
トリプルスター | フレンチテクニック麻婆豆腐 |
脱落した料理人
チャン・ホジュン:豆腐すき焼き丼
小麦粉をまぶして揚げ、表面をカリッと仕上げた豆腐を甘辛く煮たすき焼き丼。
すき焼き専門店も営んでいるそうで味には自信があったそうですが、今回も例によって、これしか浮かばなかった。
平凡だった。創造性と完成度で劣っていた。と審査員たちからの評価でした。
たぶん美味しいんでしょうけど、他の連中がぶっ飛んだ料理を作るもんだから、やはり霞んでしまいます。さすがにこの段階までくると、ありきたりな料理を作っても高評価は得られないか。
去り際のコメントでは「私は先に脱出する」と話していました。”脱出”って言葉のチョイスが現場の過酷さを物語ってますね。
目をこすりながら歩き去っていったので、相当に眠かったのかも。
数々の日本料理が拝見できて、面白かった料理人でした。
印象的だった料理
トリプルスター:フレンチテクニック麻婆豆腐
麻婆豆腐を洋食で食べるような一皿にアレンジした料理。
円柱状の塊にした豆腐に片栗粉をまぶし、低温でじっくり揚げる。すると外はカリッと、中はしっとりとした食感になるそうです。
まるで豆腐で作ったステーキとも呼べる一品で、麻婆豆腐をフレンチのソースのような捉え方で作るところがトリプルスターならではの技術。
異国的なのに親しみやすい味で、豆腐の扱い方が秀逸と審査員から高評価を受けました。
ペクさん的に食感が最高だったようです。
調理を終えたトリプルスターさんが次の料理の構想に入る場面が何度か描かれていましたが、「それよりもキッチンが綺麗すぎないか?」という点の方が見ていて面白かったです。
異常なまでに綺麗なんですよ。包丁とかもきっちり並べて。
視聴する機会があったら、ぜひ注目してみてください。
第5ターン
すでに2時間以上が経過。
その間、料理人たちは頭をフル回転させながら休みなく料理を作り続けています。
もはや味見をしても分からず、アイデアも底をついてくる頃。
「豆腐と一体になる時が来た」と、アンさんの謎発言が個人的にウケました。
各料理人の作った品
エドワード・リー | ケンタッキーフライド豆腐 |
料理する変人 | 揚げ出し豆腐 |
トリプルスター | カジメ豆腐ビビン麺 |
脱落した料理人
料理する変人:揚げ出し豆腐
かつおだしで繊細な味に仕上げた、何の変哲もない揚げ出し豆腐。
なにも浮かんでこず、パニックだったようです。
「これまでで一番自身がなさそうに見える」とアンさんに見透かされ、変人さん自身も出来上がった自分の料理を見て終わったと思った、とインタビューで答えています。
ネタ切れで、完成度も落ちていたと審査員からの評価でしたが、ここまで直感で素晴らしい料理をたくさん作ってこられた変人さんはすごい。
残りの2人が常軌を逸しているんです。
最後はいかにメンタルが強いかという戦いになってきました。
テレビに出ると母が喜ぶからと出演を決めた料理する変人さん、ベスト4まで残れたことで彼の母も大変喜んでいるのではないでしょうか。
印象的だった料理
エドワード・リー:ケンタッキーフライド豆腐
ケンタッキー州在住のエドワードさんは韓国でフライドチキンを振る舞いたかったらしく、こちらの一皿を作りました。
豆腐をチキンに見立て、ドラムスティック形に切って油で揚げる。風味を利かせるために鶏の脂を使用したタレを作ったそうです。
この人は料理に対する探究心が群を抜いていて、恐ろしいほどの発想力を発揮してくれました。
ペクさんが大いに評価し、「チキンのように齧って食べよう」と嬉しそうにかじりついていましたが、アンさんがちゃっかりフォークで切って食べているのがちょっと面白かったです。
コメントに関しても、「衣からチキンの味がする!」と興奮した様子のペクさんに対し、「有名チェーン店で食べたあの味を感じます」と冷静な対応をするアンさんでした。
この2人の対比は何度見ても飽きない。
第6ターン
第2ミッション開始から、約3時間が経過。
無限”豆腐”地獄もようやく最後の勝負です。
勝った方が決勝戦へ進み、第1ミッションで先に決勝進出を決めたナポリマフィアとの一騎打ちとなります。
各料理人の作った品
エドワード・リー | ゆず豆腐クレームブリュレ |
トリプルスター | メキシカン豆腐 |
脱落した料理人
トリプルスター:メキシカン豆腐
アイデアがほとんど尽きていたからこそ、好物を作ることに決めたトリプルスター。もともとこのミッションではあらゆる国の料理に挑戦したいと思っていたようで、最後は大好物であるメキシコ料理を披露。
大きめに切った豆腐をじっくり揚げ、表面はサクサク、中は弾力のある食感。
上にはワカモレとパクチーを乗せ、タコスのような仕上がりにした一皿。
「多岐にわたる料理の一つ一つが忠実で、本場の料理店で出したような味」とアンさんが絶賛。
審査員の意見は割れていました。
どちらが美味しいかで言うと、正直こちらであると主張するアンさん。それに対してペクさんは、このメキシカン豆腐は二つ前のフレンチテクニック麻婆豆腐と手法が似ていると反論。
本質的に考えて、豆腐という食材を生かした料理の幅広さを評価すべきと主張したペクさんの意見に折れ、最終的にはエドワードさんに軍配が上がりました。
いやぁ、紙一重の戦い。
味の面では正直勝っていたものの、新しいものに挑戦し続けるエドワードさんの姿勢に負けた感じですね。それでも発想力ばかりでなく、完成度もかなりものだったからこそ勝てなかったんでしょうけど。
印象的だった料理
エドワード・リー:ゆず豆腐クレームブリュレ
やはりやってくれました、エドワードさん。
ここまで視聴した頃には、私の中で最推しになっていました。
得意料理に対抗し、未知の料理で勝負。相手が強敵だからこそ、リスクを冒して違うことをしたかったと語っています。
エドワードさんは第1ターンの時にスープを出した際、「これから何品も作るので、初めは軽めのものから徐々に味付けを濃くしていく」と審査員に向かって話していましたが、最後にデザートで締めることで、きちんとコース料理を完成させてくれました。
クレームブリュレとは、カスタードの上をキャラメリゼしたフランスのデザートです。
豆腐をゆずと一緒に煮込んで味を染みこませ、表面に砂糖をまぶして焼いて(キャラメリゼして)いきます。
豆腐はカスタードに似ていると思い、クレームブリュレを選択した彼。単にデザートを作っただけでなく、そういった発想の転換が初めの一皿からずっと素晴らしい方でした。
審査員の2名も豆腐のデザートを食べたのは初めてだと話していましたし、相当にリスクの高い料理であったはずですが、見事に決勝戦の残り1席を勝ち取りました。
勝利が決まった際には、手に持っていたタオルを宙に向かって投げ、喜びを表現。
これがまた、最高に格好良かったです。
まとめ
いかがでしたか。
料理の画像がインサートできればさらに読みやすかったかもですが、どこを探しても素材が手に入らない……。
私も限られた素材で本領を発揮したいものです。
長くなりましたが、地獄のミッションを戦い抜いた彼らの頑張りをぜひ皆さんに知ってもらうべく、詳細な記事にまとめさせていただきました。
次回は決勝戦の模様をお伝えしたいと思いますので、興味のある方は続けてそちらもご覧になっていただけると幸いです。
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▶『白と黒のスプーン』決勝戦を解説!正反対の料理人の戦いの行方は?
予告編
予告編を紹介しておきます。
配信情報
2024年11月現在、『白と黒のスプーン~料理階級戦争~』はNetflixにて独占配信です。
興味を持った方はご登録をおすすめします。
それでは、また。
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