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ジャングルまでは付き合うよ。
パイヨミです。
さて。今回は『クジャクのダンス、誰が見た?』のドラマをご紹介したいと思います。
ぱっと目を引くネーミング。
面白そうなあらすじ。
いつかは読んでみようと思っていた漫画が、まさかの実写ドラマ化ですわ。
それも少し前に放送が終わり、ネタバレを回避しつつ一気見することに成功しました。
見終わったばかりのほやほやでとっても語りたい気分ですが、なるべくネタバレはなしにしてご紹介していければと思います。
それでは、どうぞ。
※この記事はネタバレを含みますので、ご注意ください。
『クジャクのダンス、誰が見た?』とは
同名の漫画が原作
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『クジャクのダンス、誰が見た?』は、浅見理都が描いた同名の漫画が原作で、TBS系の「金曜ドラマ」で2025年1月から放送されました。
原作は講談社の『Kiss』で2022年9月号から2025年4月号まで連載され、2023年9月に『CREA夜ふかしマンガ大賞2023』で3位に選出。
さらに2023年12月には、『このマンガがすごい!2024』のオンナ編で4位を獲得しました。

『イチケイのカラス』もそうですが、どれもタイトルがキャッチ―ですよね。
コメディやラブ要素はなく、シリアスなクライムサスペンスとして終始描かれています。
主演の広瀬すずは2年ぶりとなるTBSドラマの主演で、彼女を含めた各キャストは真犯人が誰なのか知らない状態で演技を行ったそうです。
自分が犯人なのかもしれないと内心で思いながら演じてくれたからこそ、全体的に不穏で、思わせぶりな雰囲気が良く出ていたのかもしれません。
あらすじ
クリスマスイヴの夜。元警察官の山下春生が何者かに殺害された。
逮捕されたのは遠藤友哉。彼は22年前に春生が担当した一家殺人の罪で現在は死刑囚となっている遠藤力郎の息子だった。
春生の娘の山下心麦は、2人でよく訪れていた屋台ラーメンの店主から、父が残した手紙を受け取る。
「もし自分が殺され、以下に挙げる人物が逮捕された場合、その人は冤罪である」と書かれたその中には遠藤友哉の名前も含まれており、心麦は父を殺した真犯人を探し出すために動き始める……。
キャスト・スタッフ
主要キャスト
山下心麦 : 広瀬すず
松風義輝 : 松山ケンイチ
波佐見幸信 : 森崎ウィン
阿南由紀 : 瀧内公美
赤沢 守 : 野村康太
遠藤友哉 : 成田 凌
遠藤力郎 : 酒向 芳
赤沢京子 : 西田尚美
山下春生 : リリー・フランキー
神井 孝 : 磯村勇斗
脚本
・金沢知樹
主題歌
・Ado「エルフ」
「てにをは」が作詞・作曲を担当し、永遠の孤独を背負った人間を長命のエルフになぞらえたバラード曲。

中島みゆきを彷彿としたなぁ。
作品の見どころ
最後まで読めない展開
本作は父親の残した手紙を手がかりに山下小麦が真実を追い求めるお話となりますが、序盤からまさかの言葉を突きつけられます。
その時点で私は、複数の道筋を巧妙に隠したミステリーを期待しました。
けれど意外にも話は単調で、登場人物のバックボーンを順に描くことで徐々に全体像が明かされていく。
肝心の犯人は依然として不明なものの、後半に差し掛かってもさほど複雑なトリックは見られず。
所詮はヒューマンドラマをメインに描いたお話で、このまま犯人を暴いて終わりなのかなと思っていたところ、第8話から重要なヒントが大量にばら撒かれ、残り2話で一気に伏線回収。
終盤の畳みかけるような展開に頭の中がパンクしそうな状態のなか、あれよあれよという間にネタばらし。
すっかり舐め切っていた推理要素は思いがけず姿を現し、一瞬にして私の心臓を抉り取った。

サスペンスのさじ加減がすごいのよ。
序盤から種をまき、すっかり中心の話題かと思われていた件は実はどれも囮で、本命はそれらを隠れ蓑に終盤まで予想すらさせてもらえなかった。
二転三転するお話というより、初めから二重になっていたカードを親だけが認識していたようなトリッキーな構成。
ミステリーやサスペンスの定石を完全に無視したような流れにはひどく驚かされました。
これを良しとするのか、悪しとするのかは見る人によるかもしれませんが、私は楽しめました。
親子の愛と絆
本作のもう一つの魅力、それはクオリティの高いドラマ性です。
表の顔はこちらかもしれませんね。
メインは主人公たち親子の絆を描いたお話。様々な大人たちが各々の事情でかく乱を試みますが、山下小麦という無垢な存在のゆるぎない意思が人の心を動かし、真実への道を切り開きました。
その支えになったのが父である山下春生の存在であり、彼が父親としてたくさんの愛を娘に注ぎ、真っ当に生きたいと願ったからこそ生み出された結果でした。
原作者の浅見理都はこの心理描写が上手く、言葉や思いがずしんと胸に響く内容となっています。

リリー・フランキーの空気感がたまらん。
さらに特出すべきは、本作に登場する数々の親子関係です。
自身を犠牲にしてでも、親は子供のためにできることをしてやりたい。
そんな深い愛を描く一方で、どれほどの業を背負ってでも親としての役目を果たしたいという想いも描かれます。
どちらも愛による衝動でありながら、向かう道が同じとは限らない。
愛がもたらすエネルギーは必ずしも幸福に結びつくわけではなく、誰かを貶め、自分自身を不幸にすることもある。
そんな現実を突きつけられる作品でした。
『クジャクのダンス、誰が見た?』の意味は?
インド哲学の一節を引用
本作のタイトル『クジャクのダンス、誰が見た?』は、インド哲学の一節「ジャングルの中で踊るクジャクのダンス、誰が見た?」に由来しています。
「ジャングルの中でいくらクジャクが美しく踊ろうと、誰も見ていなければそれは価値があるのか?」
はて、何が言いたいのか。と一瞬思わされるフレーズですが、要は自己の表現や努力を周囲から認められない無力さを描いているんです。
そしてこの慣用句のさらに突っ込んだメッセージをざっくりまとめると、「誰も見てなくたって、自分が信じる道に価値があるんじゃね?」と言いたいわけです。

ちょっと言い回しがチャラいですけど。
他人の評価に振り回され、本質を見失うのは良くないですからね。
本作ではこの慣用句のニュアンスを少し変え、「たとえ誰も見ていなくても、クジャクが踊った事実からは逃れられない」という意味合いで使用されています。
目撃者がいなくても、犯人は殺害した事実から逃れられない。
父から譲り受けたその言葉を胸に、山下小麦は信念を貫くというわけです。
今思えば、真犯人には特にぴったりと当てはまる言葉でした。
『クジャクのダンス、誰が見た?』の原作は?
原作はすでに完結している
© KODANSHA LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
『クジャクのダンス、誰が見た?』の原作漫画は2025年03月13日に第7巻が発売され、ストーリーが完結しています。
1月24日のドラマ放送開始時点では原作漫画が6巻までしか発売されておらず、最終的な決着が定かではないままのスタートとなりました。
ドラマの第8話が放送される直前に最終巻が発売されたので、原作ファンも同時進行で楽しめたでしょうね。

ドラマの終盤に原作が完結とか、最高のタイミングだな。
ドラマと原作漫画の違いは?
『クジャクのダンス、誰が見た?』のドラマ版は、限りなく原作漫画を忠実に描かれましたが、後半に向かうにつれて少しずつ描き方に差が生まれ始めました。
詳しい言及はここでは避けておきますが、そのせいで少し辻褄が合わないというか、違和感を覚える点は少なからずありました。
クローズアップして良くなった点もたくさんあるんですけどね。
特に致命的だったのは、山下春生が……。
まぁ、原作の方が納得いくのは確かです。
もし最終回までドラマを観た方で、腑に落ちない点があるという人は原作の漫画を読むことをおすすめします。
作品の見え方が変わってくるかもしれません。
『クジャクのダンス、誰が見た?』原作漫画を読むには
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『クジャクのダンス、誰が見た?』ドラマはどこで見れる?
いかがでしたか。
一気見したせいか、勢いで最後は泣ける展開となり、良いドラマだったなという印象でした。
思い返せば、突っ込むべきポイントは多々ありましたが……。
それでもラスト2話の展開は目を見張るものがありますので、「単なるヒューマンドラマか」と序盤で切ったそこのあなた!
最後まで見ないと、損することになりますよ。
『クジャクのダンス、誰が見た?』ドラマ予告編
ドラマの予告編を紹介しておきます。
『クジャクのダンス、誰が見た?』ドラマ配信情報
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この機会に試してみてはいかがですか?
本作が好きな人におすすめ
『アンチヒーロー』
冤罪事件、弁護士や検事の登場するドラマという点から『アンチヒーロー』がおすすめできると思います。

こっちも結構振り回されますよ。
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本ページの情報は2025年4月現在のものです。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
それでは、また。