※本ページはプロモーションを含みます。
その仕事って楽しいですか?
パイヨミです。
さて。今回は韓国映画『武道実務官』についてご紹介したいと思います。
面白いのにタイトルが悪いと本国で言われていた本作。確かに私もネーミングに惹かれず、これまで先延ばしにしてきましたが、アクション映画としては本格的で爽快感がありました。
韓国でもアクションが評判だったそうです。
本編のあらすじや見どころのほか、『武道実務官』というお仕事について解説していきます。
それでは、どうぞ。
映画『武道実務官』とは
作品の概要
『武道実務官』は2024年9月13日からNetflixで公開された作品で、主人公が凶悪犯罪者の再犯を予防するために武道実務官として活躍するアクションコメディ映画です。
監督・脚本はパク・ソジュンとカン・ハヌルがW主演を務める『ミッドナイト・ランナー』を手掛けたキム・ジュファンで、バディアクションにおける友情や化学反応を描くのを得意としています。
本作は公開からわずか3日間で830万VIEWSを達成し、Netflixの週間グローバルトップ10で映画・非英語部門の1位を獲得しました。
<무도실무관>, 공개 3일만에 글로벌 TOP 10 영화(비영어) 부문 1위 등극💥
— Netflix Korea|넷플릭스 코리아 (@NetflixKR) September 19, 2024
지금 바로 시청하세요👉https://t.co/cgVdPTvA6G pic.twitter.com/9GuC5btSKu
あらすじ
健康と幸せのために「楽しいことだけをする」主人公のイ・ジョンドは、定職にもつかず父の店の手伝いをしながら生活していた。
趣味は運動とeスポーツで、柔道・剣道・テコンドーの有段者である彼は日課の運動を終えるとその足で3人の親しい友人たちと共にオンラインゲームに興じている。
ある日、殴り合いをしていた男性2人の仲裁に入ったジョンドは武道の実力を発揮。その功績を表彰された日に保護観察官のキム・ソンミンから誘われ、彼は元凶悪犯を取り締まる武道実務官として働き始める。
主なキャスト
【主人公】
イ・ジョンド:キム・ウビン
明るくお喋り。おバカなところもあるが、心優しい人柄で困っている人を見過ごせない。
柔道、剣道、テコンドーでそれぞれ3段を持ち、悪党を相手に無双するほどの腕前。ゲームの腕も相当なもので、187cmの高身長、ハンサムなルックスと相まってほぼチートキャラと言える。
【保護観察官】
キム・ソンミン:キム・ソンギュン
イ・ジョンドを武道実務官に誘い、パートナーとして元凶悪犯の監視・管理を行っている。志の立派な人格者で、ジョンドは兄貴と慕っている。幼少期に交通事故で死にかけた際に警察に助けられたことで警察官を志したが、事故で足を悪くしてしまい、保護観察官という仕事に出会った。
【ジョンドの友人たち】
作家:カン・ヒョンソク
湿気:キム・ヨハン
ミミズ:チャ・ワンヒョン
イ・ジョンドとeスポーツをする仲間たち。頭に血が上りやすいジョンドを落ち着かせ、困った際は陰ながらサポートしてくれます。湿気の所有するドローンが犯人の追跡に役立ちました。
【武道実務官】
チョ・ミンジョ:パク・ジヨル
凶悪犯との格闘戦で苦戦していた際、イ・ジョンドに助けられました。人柄も良く、ジョンドのことをソンミンに推薦してくれたのが彼です。
【ジョンドの父】
イ・サンウ:イ・ヘヨン
イ・ジョンドの父親で、チキンの店を経営しています。妻はすでに亡くなっており、ジョンドとは2人暮らし。ジョンドが武道実務官になるか悩んでいた際、「新しいことに挑戦して学んでほしい」と、彼の背中を押してくれました。
【連続児童性暴行の犯人】
カン・ギジュン:イ・ヒョンゴル
20年前に連続児童性暴行を行った元凶悪犯。警察の目を掻い潜り、長年潜伏していましたが逮捕されて刑を受けました。
作品の中盤頃に出所し、電子足輪をつけて生活していますが、再び児童性暴行を行おうと企んでいる。身長187cm、体重97kgの巨漢で、怪力の持ち主。モンスターのように恐ろしいタフネスでジョンドと幾度に渡り対峙します。
作品の見どころ
アクションがすごい!
本作の見どころは、何といっても迫力満点のアクションシーンです。あらゆる格闘技に秀でた実力を持つジョンドは、相手によってスタイルを変えながら技を繰り出していきます。
序盤で披露した投げ技、一発必中の球蹴り、マネキンを竹刀に見立てて振り回すのもまた面白い発想でした。
撮影の仕方も良いんでしょうが、キム・ウビンさんの運動神経が素晴らしく、格闘する際の動きが本当に格好良かったです。ていうか、目力やば。
昔見ていた香港映画ではジャッキー・チェンが小柄だったので、すばしっこい動きで敵を翻弄するのが面白かったですが、本作はジョンドが高身長かつ筋肉質なので、どう見ても強そうなのが圧倒的な感じがして良かったです。
他人数を相手にしても怯むことがないジョンドの戦いぶりは思わず胸が熱くなりましたが、アクションものと言えばやはり1対1が鉄板ですよね。
カン・ギジュンとのバトルは、こちらも手に汗握る緊張感でした。途中からカン・ギジュンがやばめの包丁を手にするんですが、これを食らったらひとたまりもない感じが怖すぎて観ているこっちまでヒヤヒヤさせられました。
主人公の成長物語
物語の序盤では、主人公のイ・ジョンドは自分が楽しいことだけして生きていければいいと思っていました。任務にあたった初期の頃も支給されたスタンガンをおもちゃのように扱い、責任感というものがあまり感じられない青年でした。
武道実務官という仕事も当初は軽い気持ちで始めましたが、任務を通じていくなかで、彼は少しずつ人の役に立つことに喜びを覚えるようになっていきます。
これまで電子足輪の存在など知る由もなかった彼。武道実務官になってから数か月の間に被害者の苦しみや、加害者の卑劣な行為などを目の当たりにし、性犯罪に関するリアルを突きつけられました。
「知ってしまった今、見過ごすことは出来ない」
父親が望んだ通り”新しいことに挑戦して学んだ”ジョンドは、傷つけられた仲間のため、今この時も脅威にさらされている子供たちのため、自分の信じる正義感を突き通して凶悪犯に立ち向かいます。
本作は現実にも行われている性犯罪や再犯の深刻さ、それを阻止すべく必死に足掻く保護観察官の生き様を丁寧に描いており、それに感銘を受けて成長するジョンドの姿を見ていると、こちらもどこか心打たれるものがありました。
社会の闇が深い
本作はアクションシーンもさることながら、悪党の悪党たる振る舞いがものすごく残酷で、前半のコミカルな演出からの落差が激しい作品となっています。
性犯罪というテーマから、自ずとか弱い女性や幼い少女などが被害者として描かれる場面が多くなりますが、犯人の行いがマジで気持ち悪い。
保護観察官を嵌めてリンチにする場面も怒りに震えましたが、無力な幼女を拉致して性的暴行を加えたり、それを撮影して児童ポルノを横流ししたりと、性犯罪の描写が最も許しがたく感じられました。
特に私が気持ちが悪いと思ったのは、1人で美容院を経営するハ・ソンジョンの店を押しかけた電子足首の対象者、キム・クムナム。
さほど腕力があるわけでもなく、”気色の悪いおっさん”といった風貌のこの男ですが、さすがに女性一人だと力負けしてしまいます。
間一髪のところでジョンドが助けに来てくれましたが、犯人が平凡な見た目の男という所が妙に現実的で、女性が1人でいることの危うさに鳥肌が立ちました。
武道実務官は実在するのか?
誇張はあるものの、実在する
韓国では性犯罪者の再犯防止に向け、2008年より電子足輪を装着させて常時行動を監視する法制度を施行しています。
性犯罪は再犯率が極めて高く、電子足輪を装着した者は居住地から半径2キロ圏内から外に出たり、指定された制限区域に立ち入ったりすると、24時間体制で保護観察所に報告される仕組みとなっているようです。
武道実務官も実際に活躍しており、武道の訓練を受けた保護観察官が元犯罪者の監視や再犯防止に努めているようです。
過酷な業務スケジュールや武道有段者が採用資格に含まれていることは事実のようですが、映画のようにソンミン一人の独断で武道実務官として即時採用することはできず、法務部の採用基準に則った審査や手続きのもと採用されるみたいです。
実在の性犯罪者がモデル?
作中に登場した連続児童性暴行犯のカン・ギジュン。
刑期を終えて出所した際には、自宅周辺で出所に反対する人々やユーチューバーらが騒ぎを起こす描写が見られました。
これは2008年の12月、ソウル近郊で8歳の女子児童が男に誘拐・性暴行を受けた強姦致傷事件、チョ・ドゥスン事件の犯人が出所した際に実際に起きた騒ぎのオマージュかと思われます。
この場で語るのが恐ろしいほどに卑劣な手口による犯行ですが、当時犯人には他にも強姦など17件の前科があったにもかかわらず、裁判所が酒による心神耗弱を認めて12年の有期刑としたことに世論が反発した結果、出所の際に騒ぎが起こったようです。
映画を製作するにあたり、監督のキム・ジュファンは実際に現場で働く武道実務官や保護観察官を取材に訪れていたそうです。
現実に起きた事件や現場のリアルな声を取り入れているからこそ、本作は観ている側も感情移入しやすい作品として仕上がったのだと思います。
まとめ
いかがでしたか。
B級映画の様相を呈しながら、キム・ウビンさんのアクションが光る深い内容の作品だったと思います。
私がキム・ウビンさんを初めて知ったのは、韓国ドラマ『私たちのブルース』で演じられた船長役でしたが、この時から余裕があってカッコいい俳優さんだなと思いました。
一時は鼻咽頭がんになり、投薬と放射線治療を行った経験もある苦労人ですが、今ではキレッキレのアクションを演じられるほどに。
これからも素晴らしい演技を披露してもらいたいですね。
予告編
予告編を紹介しておきます。
配信情報
おすすめの動画配信サービス
映画『武道実務官』はNetflixにて独占配信中です。興味のある方はご登録をおすすめします。
それでは、また。
コメント