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これ、毒です。パイヨミです。
2024年の3月24日に最終回を迎えた、アニメ『薬屋のひとりごと』。
個人的には、猫猫役が悠木碧さんにはピッタリに思えました。
『幼女戦記』のターニャを彷彿とさせる、サディスティックなキャラクター性が光ってましたね。
「あれ面白かったなぁ」などと思いながら久々に検索してみると、いつの間にか2025年に第2期の放送が決定してるじゃないか。
そういう情報が自動で入ってくると良いのに。
というわけで、今回は改めて第1期の内容をご紹介していきたいと思います。
それでは、どうぞ。
『薬屋のひとりごと』とは
『薬屋のひとりごと』は日向夏によるライトノベルで、2011年10月から小説投稿サイト「小説家になろう」にて連載中です。
約13年前から執筆されている作品だとは。未だに連載中というのも驚きですね。
文庫版は最新の15巻が2024年3月29日に発売されています。
今作は2017年からコミカライズ版が開始されましたが、どういうわけか「月刊ビッグガンガン」と「月刊サンデーGX」の2誌でそれぞれ連載しているようです。
月刊ビッグガンガンで連載中の漫画家、ねこクラゲが所得税を4700万円脱税していたという話題が記憶にも新しいですが、うっかりしていただけなのが認められて良かったですね。
これからも美しい漫画を世に輩出してほしいものです。
話が横道に逸れましたが、今作は架空の中華風の帝国、茘を舞台にひょんなことから後宮に務めることとなった官女猫猫が、薬学の専門知識を用いて数々の謎を解き明かすミステリー作品となっています。
もちろん恋愛要素も備えていますが、猫猫にその気がなさすぎるのでなかなか進展しないですね。
あらすじ
薬師として医師の養父を手伝いながら花街で働いていた猫猫は、ある日人攫いにあって後宮の下女として売られてしまう。
年季が明けるまでの間、目立つ行動を控えながらお勤めに励んでいた彼女だが、ある時に帝の御子が原因不明の病により衰弱する事件に遭遇した。
薬学に精通した猫猫は人知れず謎を解き明かし、事件解決へと導いたが、その事実を宦官の壬氏に勘付かれたことで彼のお眼鏡にかなってしまい、その後も数々の難題を突きつけられることとなる……。
薬屋ならではの謎解き
主人公の猫猫は年齢が17才と年若い少女ですが、幼い頃から医師の養父のもとで薬師としての腕を磨いてきたせいか知識は豊富です。
彼女は毒と薬への執着が非常に強く、それはまさしく性癖とも呼べるレベルに達しています。日がな自身の体で毒を試していたというのは、誰が聞いても引くでしょうね。
そんな彼女は御子の連続死の謎を解いたことで、壬氏の計らいにより侍女兼毒見役というぴったりの役職を与えられます。
後宮という場所は絶えず権力争いが繰り広げられ、水面下では邪魔者の排除も行われます。
使用法によって毒にも薬にもなり得るものは後宮内に多数存在しており、それらを用いた暗殺や不幸な事故に遭遇した彼女は、薬師の観点からできうる限りの働きをしてみせます。
例えば白粉に含まれる鉛が毒であることや、赤子に蜂蜜を与えてはいけないことなど、現代ならば自力で調べようのある事実が作中の世界では未だ周知されておらず、それらのギミックを駆使した事件やトリックを解くのが前半の主な内容となります。
薬屋である主人公は原因究明の知識を持っているため、事件の取っ掛かりという点においては有利な立場にあるように思えますが、彼女の優秀なところは、むしろそこからの推理力にあります。
犯人はなぜ事件を起こし、このような方法を用いたのか?
的確な現場検証と情報収集によって事件の根幹とも呼べる部分を暴き出す彼女は、人間心理を見抜くことに長けているように思えます。
それは日頃から他人を観察し、先回りして目立たぬように行動してきた習慣からか、それとも花街という裏表のある世界で幼少期から過ごしてきたためか。
あまりに優秀すぎる彼女には出生の秘密があった、という後半の展開は大いに楽しめました。
人間ドラマにも見応えあり
単なるミステリーにあらず
後半に入ると事件の難易度も上がり、伏線も繋がっていくので見応えのある内容に目が離せなくなりますが、ここで注目したいのは事件において多彩な人間模様が描かれているという点。
故意による殺人もあれば、思いもよらぬ過失、口封じのための毒殺など事件の内容は様々。
謎解きの中で跡取りの内輪揉めすら解決してしまう猫猫は、事件の落とし所を見極める力がすごい。
後宮の外に想い人がいるため添い遂げたいけれど、そう上手くは運びそうもない現実を何とか打破しようと奇策を練る者や、過去に起こした過ちを知る人物を暗殺しようと試みるもの。
謎が解けていくにつれ、事件の発端時点では想像もつかなかった展開に驚かされますが、さらに事情を突き詰めていくと、犯人にもどこか同情的な気持ちを抱いてしまう。
そんな事情を知った彼女はただ事件を解いて報告するだけではなく、それに関わった人間の今後の処遇を推察し、あえて全てを報告せずに済ます事柄もあれば、自身の思う方向へと誘導することもあります。
物分かりの悪い侍女には強い口調で叱りつけますが。
まるで17才とは思えない分別にはいつも感心させられます。
皆の気付かないところで後宮内にとんでもない影響力を及ぼしている彼女ですが、実はただ人攫いにあった娘というわけではなく、後宮内部の人間と実は関わりがあるんですね。
アニメの第一期ですべての伏線が回収されたわけではありませんが、終盤では猫猫の出自に関わる内容も描かれており、前半とはまた違った楽しみが増えていく一方となります。
猫猫の秘密
基本情報
猫猫は小柄で貧相な体つきをしており、冷めた性格のうえに無表情でいつも気だるげです。
顔にはそばかすがあり、周囲からは魅力的には思われないため恋愛経験もなく、そもそも無関心。
面倒事に巻き込まれるのが嫌いで、どうにかして避けて通ろうとはするものの、結局放っておくことのできない気質なのでお節介を焼く羽目になります。
親もなく花街で育ったせいか口が悪く、時おり強い口調で侍女を責め立てるような描写も見られました。
そばかすの理由
第一話から人攫いに遭い、後宮の下女として働くことになった猫猫ですが、数話の間はそばかす顔をしていて、「思ったよりヒロインが可愛くないな」と思う人もいるかもしれませんが、実はそばかす顔こそが化粧を施した顔なんです。
花街という華やかな場所の裏には、金もなく女に飢えた者も多い。それゆえ彼女は自己防衛のためにあえて醜悪な姿を演じていたわけです。
人攫いに遭った際は化粧が落ちかけていたらしく、ぎりぎり売り物になると判断されてしまい、後宮務めになったようです。
壬氏に対して種明かしをした猫猫は何でもないような口調で説明をしていましたが、これはひどく重たい話に思えました。
花街で少女が暮らしていくのは、それほど過酷なものなのかと思い知らされる場面でした。
猫猫の正体
花街で共に暮らしていた医師・羅門は養父であり、猫猫の本当の父親ではありません。
前半の間は彼女の出生について語られることはなく、花街にある高級妓楼「緑青館」のやり手婆や古株の面々に可愛がられている描写があり、何か縁があるようだという程度でした。
第2クールに入ってしばらく経った頃、軍部の高官である羅漢が登場したことで物語が動き始めました。
壬氏の職場を度々訪れる彼は、とある妓女の話をしました。
過去に緑青館で売れっ子だった鳳仙という女性に対し、ひどく好意を抱いていた羅漢は、彼女を独り占めしたくて売り物にならないようにしたのだと語りました。
それが子を孕ませることだと壬氏が知るのは少し後になってからになりますが、彼が猫猫に興味を示していることから、やがて羅漢が彼女の父親であることに気づきます。
元売れっ子妓女と天才軍師の間に生まれた子供。だからこそ、そばかすを落とした際には整った容姿が見られ、数々の謎を解くだけの頭脳を持っているわけです。
ちなみに訳あって鳳仙と羅漢は当時結ばれることができませんでしたが、ここから先は本編で楽しんでもらった方が良いかと思われます。
当時の2人には一体何があったのか?
養父の羅門が猫猫を引き取ったわけは?
終盤は事件も大掛かりになり、大変見どころの多い展開となりますので、ぜひその目で見ていただきたい。
壬氏の秘密
基本情報
壬氏は後宮に務める宦官の一人で、その声は蜂蜜のように甘く、周囲から絶世の美男子と言われるほどの美貌を持つ男性です。
男性に興味のない猫猫を除き、ひと目見た女性たちは思わず虜になってしまいます。
均整のとれた筋肉質な体つきは武芸の鍛錬によるもので、文武に優れた才を持つ人物であるが、本人による自己評価はさほど高くない。
猫猫の優秀さを見抜き、後宮内で使い勝手の良い駒を見つけたと初めは思っていた壬氏ですが、まぁ予想通り彼女に惚れ込んでしまいました。
一方通行の恋が実る日がいつか来ればいいですが、アニメ版では名場面こそあれど、進展はなしと言っていいでしょう。
宦官のわりに羽振りがよく、24才という年齢にしては子供っぽい一面を持つ彼には様々な秘密が隠されています。
詳しくは本編で楽しんでいただきたいですが、いくつかネタバレをご紹介していきます。
猫猫は妓女と軍師の子という事実が判明しましたが、壬氏に関してはまだまだ色々出てきそうな気がしてなりません。
壬氏の正体
アニメを見た私が知る限りでは、彼はまず24才ではなく実際は19才だということ。
加えて、宦官というのも偽り。
そして出自に関しては、少々ややこしくなっています。
立場上は今のところ帝の弟に当たる皇弟という大変高貴な方のようです。もしも皇帝に息子(東宮)が生まれなければ、次期皇帝となります。
本名は華瑞月と言い、病弱ゆえに宴の際はよく空席になっている描写がアニメでは見られました。
本人は皇帝という立場に興味がなく、早いところ東宮を産ませて次期皇帝の座から降りたいと思っているようです。
だからこそ彼は、現帝に逆らうような不穏分子を排除したり、猫猫に頼んで王妃たちに性教育を施してもらったりしているわけです。
ですが、それは現在の彼の立場。
真実はもっと複雑な状況によって作り出されたのですが、実のところ彼はすでに死んだとされている皇帝と阿多妃の間に生まれた息子(東宮)で、本物の皇弟はすでに他界しています。
現帝の弟ではなく息子ということは、どう足掻いても次期皇帝の第一候補というわけです。
恐らく本人はそのことに気づいておらず、阿多妃が後宮を去った際に猫猫が過去の情報を元に推測している描写があったので、今後何か展開があるのでしょう。
まとめ
いかがでしたか。
ちなみに第1期のアニメ全24話は、原作の第1巻と第2巻に相当するそうです。
まだ序盤やんけ、と思ってしまった私ですが、これからさらに色々と展開があるということでしょうし、まずは第2期のアニメが楽しみですね。
予告編
第1期のアニメ予告編をご紹介しておきます。
配信情報
ちなみに「猫猫の園遊会Ver」.がねんどろいど化されていました。
可愛い……。これは結構ほしいかも。
機会があれば、いずれ第2期についてもご紹介したいと思います。
それでは、また。
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