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パーフェクト。パイヨミです。
スポーツって面白いですね。
昔は観てるのが退屈でやりたい派でしたが、今はどちらかといえば観戦の方が好きかもしれません。
パリオリンピックも盛り上がったし、日本が総合メダル数3位だったのも驚きでした。
個人的には、アーチェリー男子個人戦の決勝がとてつもなく熱かったです。
今回は満を持してアニメ化を果たしたゴルフ漫画についてレビューしていきたいと思います。
それでは、どうぞ。
『ライジングインパクト』とは
『ライジングインパクト』は『七つの大罪』の名でも有名な鈴木央がかつて週刊少年ジャンプにて連載していた漫画です。
連載期間は1998年52号から1999年16号、1999年27号から2002年12号までとなっています。
なぜ連載に空白があるのかと言うと、実はこの作品、1999年の3月で一度打ち切りになっているんです。
読者の反響が大きかったことからストーリーを改めることなく再連載となりましたが、最終的には再度打ち切りという形で連載を終え、赤マルジャンプにて完結編を読切で掲載したようです。
何とも波乱続きの連載劇でしたが、今になってアニメ化を勝ち取ってしまうあたり、やはり何か持っているんでしょうね。
第1シーズン、第2シーズンが面白かっただけに第3シーズンも期待したいですが、まだ未定のようですね。SNSなどの反響も良さそうなので、やってくれるといいですが。
新装版『#ライジングインパクト』刊行決定〜‼️
— ライジング インパクト公式 (@punipuni_ri) March 19, 2024
⛳️2024年5月刊行開始
⛳️全8巻/新書判
⛳️カバーは鈴木央先生描き下ろし
アニメと合わせてお楽しみいただけたら❗️ https://t.co/ZcxTkdJCTv
あらすじ
10歳の少年ガウェイン・七海は女子プロゴルファーの西野霧亜と出会い、ゴルフというスポーツに魅了される。
目標のためには努力を惜しまぬ姿勢から著しい成長を見せたガウェインは、世界的ゴルフの名門校であるキャメロット学院へと入学。
世界のトッププレイヤーを目指すライバルたちと共に過酷な訓練や試合に挑む中で、彼はギフトと呼ばれる才能を次第に開花させていく。
王道の熱くなる展開
いつか世界一の”飛ばし屋”になりたいと願うガウェイン。
野球のバットが最も飛距離が出せるものと思い込んでいた彼は、ゴルフの圧倒的な飛距離に驚くとともに、目を輝かせる。
素人ながらすぐにスイングをマスターし、子供とは思えぬ飛距離を叩き出す彼には、とある才能が隠されていた……。
ストーリーとしては、ものすごく王道の部類に入ると思われます。
- 明るくて前向きな主人公
- 主人公が天才
- 学園で出会うライバルたち
ガウェインの出自には隠された秘密があり、恐らく超大物の血筋なのだろうという点もまた、大多数の作品がこれまでに用いてきた設定と言える。
上記の点を踏まえ、今となっては古臭い作品として映るのかというと、そうでもなかった。
むしろ現在の「少年ジャンプ+」には、こういった昔ながらの王道を踏襲した作品が多くを占めている。
アニメの作画が良かったということもあるが、とても2000年初頭に完結した作品とは思えない。
ほんとにあんた、未成年?
ガウェインが入学したキャメロット学院は、優秀なゴルファーを育てるために設立された名門校。
英国校、米国校、日本校と3つのキャンパスがあり、それぞれに小等部と中等部があるようです。
ガウェインは入学してから3ヶ月間基礎訓練を行い、本編の途中で小学4年生に上がった模様。
彼に関しては見た目も小さく(むしろ小さすぎる気もするが……)、時おり見られる主人公補正の大人びた発言を除けば、年相応の少年らしさと言える。
……言えるかなぁ。まぁ、言えるということで。
問題は同じ学校の連中や、キャメロット杯と呼ばれる各キャンパス代表が対決する大会に登場したキャラクターたち。
ランスロット・ノーマン
上京したガウェインが最初に出会うライバル。
物語の中盤で日本校の中等部に編入。
初登場時は12歳の小学6年生でしたが、見た目の美しさと成熟した雰囲気もさることながら、発言が妙に大人びていて全く小学生には思えず、第一印象は高校生くらいに見えた。
当時パターを知らなかったガウェインに向けて彼が放った名言は、まるで熟練のプロゴルファーが悟るような内容であり、これまでの努力が伺える台詞となっています。
一打の重みを知らない奴に、プロを目指す資格はない。
©Nakaba Suzuki/SHUEISHA
引用:アニメ『ライジングインパクト』シーズン1 2.「一打の重み」
1日1000本のパターを毎日欠かさず練習していると豪語していた彼。「暇か!」と一瞬思ってしまいましたが、小学生ならそれくらいの練習時間は確保できるか。
さすがに毎日はヤバいよ……
練習に練習を重ねた男の台詞は、やはり説得力が違います。
ドライバーやアイアンは1日何本打っているんでしょうね。
ビルフォード・クーパー
米国校のリーダー的存在の黒人男性。
中等部の3年生で、キャメロット学院全校でもトップクラスの実力の持ち主。
”Jr.界の重鎮”なんて異名を持つ彼は、「OBを連れてくるとは!」とどこかの赤毛ザルがツッコミたくなるほど、見た目が中年のおっさんです。
およそ3人は子供がいそうな彼は、外見に違わず面倒見が良く人格者。
キャメロット杯にて、共にコースを回った日本校の東堂院戎が仲間の期待に応えようと焦って調子を崩した際には、自身がキャメ杯に挑む意気込みを語ることで彼の邪念を払います。
また、ペアを組んでいたクエスターがドライバーの飛距離でガウェインに敗北し、憔悴してミスを連発した際にも「彼のことを迷惑に感じてはいない」と大人の発言を見せている。
高校3年生という設定なら、漫画の中ではもしかしたらあり得るかもしれないキャラだが、中学生であの風格はない。マジで渋すぎる。
李王煉
常にチャイナ服を着用し、太い眉に落ち着いた雰囲気の李王煉。まるでカンフースターのような出立ちだが、年齢はガウェインとさほど違わず、小学5年生だという。
風の流れを読むことができる彼は、キャメロット杯で強風の吹き荒れるホールに向かう際は上半身の衣服を脱ぎ捨て、タンクトップ姿でショットをしたのですが、鍛え抜かれた身体は筋肉ムキムキで、研ぎ澄まされた集中力はまさしく達人の域。
誰がこいつを小学生だと思うだろうか。笑
英国校には姉の李光鈴も在籍しているが、こちらも話し方や言葉選びがどこか年寄りじみていて、年齢不詳の女仙といった雰囲気。
一体、どんな修行を積んできたのか。
気になる連中は他にも
日本校のライザー・ホプキンスは若干12歳とは思えぬ老け顔によく大人と間違えられるようだが、性格は単純で子供っぽいところもあるので個人的にはセーフです。
何に対してセーフなのか。笑
日本校には他にも、中等部に荒井大地という太眉でガタイの良い男がいます。
第一人称が「わし」で、柔道部の主将っぽい風貌をした彼は、ポロシャツの色が丸っきりおじさん趣味。ですが、同じく中等部の金園秀美をいびるような子供じみたことをしていたので、これまたセーフ。
『こち亀』にこんな人いなかった?
米国校のレイディル・ジャンセンは、恐らく中等部。髭面の大男でよくフレームから頭が飛び出ています。
この人はあまりフォーカスされておらず、ランスロットとのパター対決で敗北した記憶しかありませんが、話し方から察するに比較的知能の低いタイプかもしれません。
顎に沿って生えるはずの髭が、一回り内側の頬に沿っているのが特徴的でした。
ゴルフの常識は通用しない?
“ギフト”と呼ばれる力
本作には”ギフト”と呼ばれる力を持つキャラクターが多数存在します。
この力はまさしく生まれ持った才能で、遺伝的に代々受け継がれるようです。
スポーツ系のジャンプ漫画では高確率で登場する、特殊能力。
これがあるから熱くなるとも言えますが、あまりに強大な力はパワーバランスを崩壊させ、能力を持たないキャラを空気にしてしまう危険性をはらんでいます。
ガウェイン・七海 / クエスター・フェニックス
ギフト:ライジングインパクト(太陽の光跡)
クラブの芯とボールの芯が見える能力。インパクト時にボールを真芯で捉えることで、飛距離を大幅に伸ばすことが可能となります。
ドライバーを使用したティーショットの際に最も有効な能力となりますが、ゴルフを初めて間もないガウェインはライジングインパクトのせいで真っ直ぐにしかボールを飛ばすことができず、おまけにアイアンによるアプローチやパターは素人に毛が生えた程度。
初めに飛ばせる分、後でハンデを負う展開が多いです。
ランスロット・ノーマン
ギフト:シャイニングロード(月の導き)
グリーンの上でカップまでの道筋が光り輝いて見える能力。パットの練習は必要ですが、ランスロットはこの脅威のパッティング精度を武器に戦います。
華奢な身体のためティーショットはさほど伸びませんが、アイアンはそこそこの腕前で、彼にとってはグリーンまでいかに早く乗せるかが勝利の鍵となります。
トリスタン・リオネス
ギフト:フォーリングスター(風の流星群)
風の流れが光となって見える能力。
聞いただけではさほど凄そうな能力に思えませんが、英国校代表のトリスタンはキャメロット学院全校内でも群を抜いた天才で、前回大会の優勝者。
彼の強みは、120ヤード以内ならば正確にカップを狙えるアプローチショットです。
これはトリスタンが特殊なフォームを用いることで精度を高めることに成功しているようですが、何より風の影響を最小限に抑えることができるので、常に万全の態勢でショットに臨むことができる。能力と得意技の相性が非常に良いキャラとなっています。
キャメ杯後半のチート感
キャメロット杯は、チーム戦と個人戦の2日間行われます。
チーム戦は少しルールがややこしいですが、簡単に言えば各校が2名ずつペアを作り、計6人1組でホールを回りながら勝ち点を競うものとなります。
ペアは必ず順番にショットを打つ必要があるので、得意分野の相性を考えて組ませます。
また相手校のどのペアと当たるのかは選べず、誰が何番目の組にエントリーされるのか予想する必要があります。
ここではガウェイン&ランスロットペアを含んだ組が中心に描かれており、2人の能力をフルに活用した見応えのある戦いが見られました。
問題は、個人戦です。
初登場のトリスタンは正確なアプローチショットを放ち、圧倒的な力を見せつけます。
120ヤード以内なら全部ピンにぶち込むなんて、この時点でチート級の強さでした。
彼と同じ組にいたランスロットは実力差に自身を喪失し、一時は不調に陥りますが、後ろの組にいたガウェインの鼓舞により持ち直します。
そのガウェインはというと、さほどスコアが伸びていない状態で前半を折り返しましたが、途中で同じ組のパーシバル・ロレンスが打った球が木にぶつかり、跳ね返ってきたところをかばって額に大怪我を負います。
それをきっかけに出血多量で意識が朦朧としたせいか、突然もう一人の自分らしき声が聞こえた彼は、光彩を失った目つきになると人格が入れ替わったように攻撃的なプレイを見せ、脅威の追い上げを見せます。
追い上げと言っても、トリスタンにはさすがに敵わないでしょ?
そう思いつつ眺めていた私でしたが、後にガウェイン・フェニックスと呼ばれることになる覚醒状態の彼はマジでやばかった。
これまで不安視されてきた彼のショット精度はみるみる調整され、ショートホールやミドルホールはすべてホールインワンを狙いにいきます。
その全てを成功させるまでには至らずとも数回は入れてしまい、それ以外も必ずピンそばに落としてイーグルやアルバトロスを叩き出しました。
特に圧巻のプレイだったのは第15ホール“砂の野獣”。崖に沿って楕円を描くホールで、吹き下ろすような強風。
コースはフェアウェイとバンカーが交互に組み合わされ、グリーンまでずっと続いているためフェアウェイをキープするのは不可能に近い。全コースの中でも最大級の難所と言える。
風の動きが見えるトリスタンのみはフェアウェイをキープ、ランスロットもバンカーの落とし所を上手く考えて互いにパーで上がりましたが、ガウェインはあろうことかコースから大きく外れた崖の上に一打目を落とします。
そこからさらに強打でかっ飛ばした彼はピンにボールを直撃させ、惜しくもベタピン。誰もがボギーを覚悟して挑むコースでイーグルを決めてしまいます。
もはや、鬼神。
スポーツというモチーフの持ち味を失いかねないレベルのチート能力に、正直私は引いてしまいましたが、悔しいかな展開としてはこの上なく面白かった。
そして最終ホールまでを終え、気になる順位は……。
ここまで盛大にネタバレをしておいてなんですが、よければ本編にてご確認ください。
最後までハラハラして、目が離せなくなる展開になること必至です。
まとめ
いかがでしたか。
かなり前の作品ということで視聴前は不安に思うところもありましたが、観てみるとハマってしまい、一気に最終話まで終わってしまいました。
書籍情報
原作の漫画が気になった方は、こちらでご覧になることが可能です。
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予告編
アニメ『ライジングインパクト』の予告編を紹介しておきます。
配信情報
2024年8月現在、アニメ『ライジングインパクト』はNetflixにて独占配信となっています。
興味を持ったという方はぜひ登録してみることをオススメします。
今のところ製作発表はないようですが、ぜひ三期にも期待したいところですね。
それでは、また。
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